スクーリングパッド農業学部のイベントで、成田への田植えバスツアーに参加しました。
これはJA成田が主催しているイベントらしく、ピースフルな開会式の後で、苗をもらってみんなで田植えをしました!
最初は泥に足をとられて戸惑いましたが、慣れるとスイスイ植えられるようになってきました。
苗を田んぼの中に植えることだけに集中していくと、余計なことを考える必要がなくなり、目の前の風景に入り込んでいくような感覚を覚えました。
純粋に「自分たちの命を支えてくれる生命をつくっていく」という行為は、ただひたすら祈ることにも似た、静謐な時間をくれることに気づきました。
田植え終了後は、JA成田でとれたお米を炊いていただき、豚汁と一緒にいただきました。
自分で持ってきた茶碗とお箸に、ゴハンと豚汁をよそっていただき、地べたに座って食べる。
「働いた後のゴハンはウマイ!」とよく言いますが、正直これほどとは思いませんでした。
田植えそのもの以外にも、合間に「田んぼビーチフラッグ」をしたり、自分が育てた稲を表彰してもらえる「苗コンテスト」があったり、最後にこども達にドジョウやオタマジャクシをあげたりと、イベント満載でした。
最後に少しまじめな話を。
実際には、どんなに頑張って植えても、僕らのような素人が手で植えた田んぼと、プロの農家の方が機械で植えられた田んぼは、素人目に見てもその差は歴然です。
また、今回手伝ってくれた農家の方が、「実は俺達もこういう風に手で植えることなんてやったことない」という風におっしゃっていたのがすごく印象的でした。
やはり、このイベントも、都会の人向けのアトラクション、という意味合いが全くないわけではないのでしょう。
しかし、今回田植えを体験してみたことで、少なくとも「いただきます」と「ごちそうさま」の意味が、僕にはよりはっきりとわかるようになりました。
生産のことを何一つ知らず、ただ盲目的に消費することは非常に虚しいと思っています。
実際に生産する方の気持ちや苦労、そして喜びを、たとえ1%であっても理解しようとすることで、普段行っている消費という行為の意味がよりはっきりと認識できるはずです。
「つくる人の気持ちを考えて」とこどもの頃からみんな言われてきたと思いますが、やはり顔が見えない人の気持ちを想像することは、限界があります。
生産の現場を体験することは、消費をより意味深くします。
これからも、お米や野菜を食べる時は、今回の祈るような真摯な気持ちを忘れないようにしたいと思います。
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