ジュニアです。
農業に関心を寄せ、農業体験等をするようになってから、ユニークな体験をたくさんさせていただきました。
一方で、ほとんどが東京からは離れた場所での活動のため、やはり毎回行くとなると、時間的・体力的・金銭的コストが参加者の負担になりうる、と思うようになりました。(単純に僕が早起きができない、ということも理由のひとつかも知れませんが,,,。)
最近では農作業体験も含めたグリーンツーリズム系の商品が盛り上がっていて、多くの人の関心を呼んでいることは間違いありませんが、一方で、「一回行って終わり」という単発的な活動になってしまうケースも多いのではないかと思います。
農業は時間の単位が長い活動で、1年の季節のサイクルを経て初めて、気づけることもたくさんあることを考えると、もっと気軽に、自分達が暮らす都市の中でも、継続的に「農との接点」を持ち続けることができるような形ができれば、より多くの人が参加できるのではないかと思いました。
しかし、「実際問題、都市でうまく作物が育つのか?」という疑問があります。
僕個人としては、「うまく育たなくてもかまわない」くらいに思っています。
今年の春夏にあった外苑前ワタリウムでのファブリスイベールでの展覧会で、空き地や歩道の植え込み部分を使って農作物を育てていたこと、そしてそれらが必ずしもうまく育っていなかったことに、都市でのリアルを感じたからです。
そこでは、「どうしてうまく育たないのか」「どうやったらうまく育つのか」「そもそもおいしい作物とはどういう状態のことを言うのか」「自給自足のために美味しい作物が本当に必要なのか」という、次につながる疑問を投げかけてくれます。
ロンドンでは、オリンピックまでに都市で自給できる作物を増やそうと、URBAN FARMINGという動きが活発化しているそうです。(ソース:BBCニュース)
「耕すこと」「種を植えること」から全ては始まるのであって、たとえいきなり作物がとれないとしても、耕すこと・植えることそのものに意味があると思います。
できれば、仕事帰りなどに、自分や友人が植えた作物の生長具合を、ふらっと見にいけるような気軽な環境。
そして、一緒に活動を行ったり、経過を報告しあったりすることにより生まれる新しい形のコミュニケーション。
その2つを生み出せるような動きにしたいと思っています。
東京という都市で、どんなプロジェクトが可能か、これから模索していきます。
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というわけで、まずはケーススタディをば。
下の写真は、目黒区にある中目黒公園です。元々は研究所だったところを区が整備してつくったらしく、都内でも有数の大きさです。
目黒川沿いの病院に隣接していて、とてもよく整備されたキレイな公園ですが、その中になんと、ミニミニ畑がありました!
植えてあるのはサツマイモやサトイモ、そして葉っぱ系もあったと思います。
大分県特産の「かぼす」も、県から提供されたとのことで、丁寧な説明付きで植えられていました。
公園内には誰でも入れる学習系の公共施設があり、そこで活動を紹介していました。
有志の方々が集まって、土壌づくりから始めて作物や花を育てているようです。
畑以外にも、芝生や生き物が暮らす池を整備したりして、公園としての完成度がものすごく高かったです。ボランティアや区民の方の志が非常に高いことが伝わってきます。
公園というのは地域コミュニティのコアとしての機能を発揮すれば、周辺エリアの環境美化や不動産価値にも影響を与えます。
「良い公園」にするためには、行政が先頭に立って管理するのではなく、周辺住民による「自治」が鍵になると思います。
都市での農のあり方を考える上での参考になりました。
公園の情報はこちらやこちらを参照してください。
2008年12月9日
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